審査なしでCICを見ないクレジットカードはある?ブラックでも通りやすい10選

審査なしでクレジットカードを作れないか、CICを見ないカードはないのかと悩む方も多いでしょう。
結論から言うと、完全に審査なしのクレジットカードは存在しません

ただし、審査基準が比較的柔軟で、ブラック状態でも申し込める可能性があるカードはあります。
本記事では、CICの仕組みや審査で何が見られるのかを解説したうえで、実際に選べる通りやすいカード10選や注意点を紹介。

さらに、クレジットカード以外の代替手段や、審査に落ちたときの確認・対策ポイントも整理しました。

目次

審査なしでCICを見ないクレジットカードは存在しない!

審査なしでクレジットカードを作れないかと考える人は少なくありません。
しかし、実際には審査を行わずに発行されるクレジットカードはありません。

クレジットカードは、カード会社が利用者の代金を立て替えて後から回収する仕組み。
そのため、返済がきちんと行われるかを確認するための審査は欠かせないのです。

また、金融庁が定める「金融広告ガイドライン」では、誤解を与える広告一般を禁止。
審査がないかのように誤解させる表現はNGということです。
つまり、広告や記事で「審査なしのクレジットカード」と強調することはできないことになっています。

加えて、割賦販売法には過剰与信防止義務があり、カード会社が申込者の支払能力を調査することは義務と決まっています。

調査にはCICなどの信用情報機関が活用されるため、審査を行わずに発行することは制度的にも不可能です。
そのため「審査なしのクレジットカード」は、広告表現としても、法制度でも存在しません。

この記事の次の項目では以下の点を詳しく解説します。

なぜ審査に「CIC」の情報が使われるのか?

クレジットカードの審査でCICの情報が利用されるのは、返済能力を客観的に確認するため。
CICは指定信用情報機関のひとつで、クレジットカードやローン契約、携帯電話の分割払いなどの利用履歴を集めて管理しています。

カード会社は申込者の過去の支払い状況をCICに照会し、延滞や借入残高の有無をチェックしたうえで審査を実施。
日本には他に、JICC(日本信用情報機構)、KSC(全国銀行個人信用情報センター)といった信用情報機関も存在します。

それぞれの信用情報機関は、消費者金融や銀行ローンなどを中心に情報を扱っています。
この3つの機関は「CRIN(Credit Information Network)」という仕組みを通じて延滞などの事故情報を共有。
どこかで延滞があれば、他の金融機関も確認できるようになっています。

日本には、アメリカのような全国共通のクレジットスコア制度はありません。
代わりに、各カード会社が信用情報機関のデータと申込者の属性(年収や勤続年数など)を組み合わせ、自社の基準で審査を行っています。

つまり、信用情報の照会なしでカードを発行するのは、制度上も実務上も不可能なのです。

信用情報機関(CIC、JICC、KSC)に登録される情報

クレジットカード会社や金融機関が審査で参照する信用情報は、主にCIC・JICC・KSCの3つの機関に集約。
それぞれの機関によって扱う情報の範囲が異なるため、複数の情報を突き合わせて返済能力を判断します。

以下の表は、各機関がどのような情報を扱っているのかを整理したものです。

信用情報機関主な登録情報特徴
CICクレジットカード契約、割賦販売、携帯電話の分割契約など消費者向けクレジット全般を幅広くカバー
JICC消費者金融、クレジット会社の一部ローン契約消費者金融系の情報に強い
KSC銀行カードローン、住宅ローン、各種融資銀行や信金など金融機関系の情報に特化

上記の機関に登録される情報は、単に契約を結んだという記録だけではありません。
実際には、以下のような具体的な内容が登録されます。

信用情報機関に登録される情報
  • 契約内容:利用限度額、返済回数、契約日など
  • 返済状況:毎月の返済が期日どおりに行われているかどうか
  • 残高情報:現在の借入残高や利用可能枠
  • 申込履歴:新しくクレジットカードやローンを申し込んだ記録(約6か月残る)
  • 異動情報:長期延滞、債務整理、代位弁済など、いわゆる「ブラック」と呼ばれる重大な事故情報

特に、異動情報が登録されるとほとんどのクレジットカード審査で不利になります。
延滞が解消されても、一定期間(5年〜10年程度)は情報が残るため、信用回復には時間がかかるのです。

【審査が不安な方向け】ブラックでも通る可能性があるクレジットカード10選

審査なしのクレジットカードは存在しなませんが、実際には審査基準が比較的柔軟なカードもあります。
特に、保証金を預けることで利用できるデポジット型カードや独自の審査基準を設けているカード
上記なら、信用情報に不安がある人にとっても可能性があるカードでしょう。

ここでは、ブラック状態でも比較的通りやすいとされる10枚のカードを紹介します。
年会費やポイント還元率、発行スピードを比較しているので、自分の状況に合った1枚を選ぶ参考にしてください。

カード名審査難易度年会費ポイント還元率発行スピード
ACマスターカード◎(独自審査)永年無料0.25%即日(自動契約機)
ライフカード(デポジット)◎(保証金あり)5,500円0.5%約3週間
Nexus Card(デポジット)◎(保証金あり)1,375円0.5%約2週間
Nudge◎(独自審査)永年無料0.0%~(利用先による)数日~1週間
PayPayカード永年無料1.0%最短7分(デジタル)
楽天カード永年無料1.0%約1週間
エポスカード永年無料0.5%即日(店頭受け取り)
イオンカード永年無料0.5%約1週間
三井住友カード(NL)永年無料0.5%(タッチ決済で最大7%)最短10秒(デジタル)
JCBカードW永年無料1.0%最短5分(デジタル)

※審査難易度表記について:
◎:比較的審査が柔軟、または独自の審査基準がある(デポジット型含む)
〇:一般的なカードの中では比較的柔軟な傾向がある
△:一般的なカードとほぼ同等

①ACマスターカード:アコム独自の審査基準で通りやすい

カード名年会費国際ブランドポイント還元率(通常時)主な付帯サービス
アコムACマスターカード永年無料Mastercard0.25%(自動キャッシュバック)キャッシング機能一体型、Apple Pay・Google Pay対応、バーチャルカード

ACマスターカードは、消費者金融大手アコムが発行する年会費無料のクレジットカード。
最短即日発行にも対応しており、急ぎでカードが必要な人にも便利です。

ショッピングのほかにキャッシング機能も併せ持つ点が特徴的。
また、独自の審査基準を持つため、比較的申し込みやすいカードとして知られています。

ACカスターカードの特徴
  • 年会費無料で最短即日発行が可能
  • ショッピング利用額の0.25%が自動キャッシュバック
  • Apple Pay・Google Pay、バーチャルカードに対応
  • 在籍確認は原則書類で済み、電話確認は最小限
  • 独自審査で現在の返済能力を重視

ACマスターカードは、自動契約機「むじんくん」を利用すればその日のうちにカードを受け取ることも可能
利用時にはショッピング代金の0.25%が自動キャッシュバックされる仕組みもあります。
面倒なポイント交換なしで手軽に還元を受けられるのが特徴です。

さらに、Apple Pay・Google Payに対応しているため、スマホ決済との相性も抜群。
バーチャルカードも発行できるので、オンラインショッピングにも安心して使えます。

審査については、「20歳以上で安定した収入と返済能力がある方」が対象です。
具体的な審査基準は公表されていませんが、独自の審査基準満たす人なら申し込み可能と言われています。

実際に、過去の情報よりも現在の返済能力を重視するとされ、パート・アルバイト・学生でも申し込みできる可能性はあります。

また、在籍確認は原則書類。
電話確認も最小限になのも安心ですよね。
職場や家族に知られにくい配慮がなされており、利用者のプライバシーにも配慮されています。

一方、デメリットとしては還元率が0.25%と低めであること。
さらにキャッシング機能が必ず付帯するため金利負担が生じ得ることが挙げられます。

長期的にメインカードとして使うよりは、「作りやすさ」や「即日発行」といったニーズに応えるカードだと考えるとよいでしょう。

②ライフカード(デポジット):保証金で審査通過率UP

カード名年会費国際ブランドポイント還元率(通常時)主な付帯サービス
ライフカード(デポジット)5,500円(税込)Mastercard1,000円=1pt(目安0.5%)旅行傷害保険、シートベルト傷害保険、弁護士無料相談、ETCカード(※3万/5万枠除く)

ライフカード(デポジット)は、ライフカード株式会社が発行するデポジット型のクレジットカード
発行時に保証金を預け、その金額を利用限度額として使える仕組みになっています。
ショッピング専用カードで、キャッシング機能はありません。

年会費は5,500円(税込)。
発行スピードは最短6営業日で、保証金と年会費はカード到着時に代金引換で支払います。
審査に不安がある人でも「保証金が担保」になるため、申し込みやすいカードです。

ライフカード(デポジット)の特徴
  • 保証金を預けることで審査通過率が上がる
  • 年会費5,500円(税込)で利用可能
  • ショッピング専用(キャッシング機能なし)
  • ETCカードは年会費無料(ただし3万・5万枠は対象外)
  • 最短6営業日で発行、Apple Pay・Google Payにも対応

ライフカードは、デポジット(保証金)を預けることでクレジットカードと同じように利用できます。
保証金は解約時に返還される仕組みで、利用限度額はスタンダードカードで3万円・5万円・10万円から選択可能。
ゴールドカードではさらに高額の枠が設定されています。

ポイントはサンクスポイントが付与され、基本は1,000円につき1ポイント(約0.5%還元)。
入会初年度は1.5倍、誕生月は3倍、年間利用額によるステージ制でさらに還元率を高めることもできます。

付帯サービスとして、旅行傷害保険、シートベルト傷害保険、弁護士無料相談などが備わっているのも魅力です。
ETCカードも無料で追加でき、普段使いの利便性が高い一枚といえるでしょう。

一方でデメリットは、保証金が必要なことと、年会費が有料(5,500円)なこと。
さらに、キャッシング機能は付かないため、現金を借りたい時には使えません。

ただし、審査に不安があっても保証金を担保にできるため、カードを持ちたい人には有力な選択肢でしょう。

③Nexus Card(デポジット):保証金で通過率UP

カード名年会費国際ブランドポイント還元率(通常時)主な付帯サービス
Nexus Card(デポジット)1,375円(税込)Mastercard0.5%ショッピング専用(キャッシング不可)、ETCカード発行可

Nexus Card(デポジット)は、株式会社セディナと提携して発行されるデポジット型クレジットカード。
申込時に預けた保証金が利用限度額となる仕組みで、通常のクレジットカードと同じようにショッピングで利用できます。

年会費は1,375円(税込)と比較的低く、保証金を担保にするため信用情報に不安がある人でも申し込みやすいのが特徴です。
発行スピードは約2週間前後とされており、比較的スムーズに手元に届きます。

Nexus Card(デポジット)の特徴
  • 保証金を預けることでカード利用が可能
  • 年会費1,375円(税込)でコストを抑えやすい
  • ポイント還元率は0.5%(利用額に応じて貯まる)
  • ショッピング専用カード(キャッシング機能なし)
  • 発行スピードは約2週間

保証金を預けることで発行できるので、審査に不安がある方でも作りやすい仕組み。
保証金は解約時に返還されるため、実質的には「預け入れ」で信用を補うイメージです。
限度額は預け入れた保証金額に応じて決まり、利用できる範囲が分かりやすく管理しやすいのも安心材料といえます。

ポイント還元率は0.5%。
特別高くはないものの、日常利用で地道にポイントを貯めることもできます。
さらに、ETCカードの追加発行にも対応しており、普段使いもしやすい一枚です。

一方、デメリットはキャッシング機能がない点と、発行に約2週間かかる点。
即日性を求める人には不向きかもしれません。
ただし「保証金を担保に確実にカードを持ちたい」という方には非常に適したカードです。

④Nudge:独自審査あり(若者向け)

カード名年会費国際ブランドポイント還元率(通常時)主な付帯サービス
Nudge永年無料Visa0%~(利用先により異なる)提携ブランド特典、スマホアプリ管理、バーチャルカード

Nudge(ナッジ)は、株式会社ナッジが発行するスマホ完結型のクレジットカード。
専用アプリから申し込み・利用管理ができ、カードの発行自体もシンプルです。
年会費は永年無料で、若年層やこれからクレジットヒストリーを積みたい人に向いたカードといえます。

Nudgeの大きな特徴は、他社とは異なる独自の審査基準を持つことです。
特にCICなどの信用情報に履歴が薄い人や、クレジットカード初心者でも発行されやすい傾向があるとされています。

Nudgeの特徴
  • 年会費永年無料でコストゼロ
  • 専用アプリで申し込みから管理まで完結
  • バーチャルカード即時発行に対応
  • 提携アーティスト・ブランドごとの特典がある
  • 独自審査で、信用情報が薄い人でも申し込みやすい

Nudgeはスマホアプリに特化しており、バーチャルカードを即時発行してすぐに利用できる点が便利。
リアルカードも後日発行されるので、オンライン・オフライン両方で使えます。

他のカードにはない仕組みとして、「推し」のアーティストやブランドのクラブ(提携先)を選択するところ。
ファン活動や提携ブランド利用を通じて特典を受けられるなど、面白い仕組みがあります。

一方で、通常のポイント還元は基本的に0%で、ポイント還元よりも特典やコミュニティ性を重視する設計。
純粋に「お得さ」を求める人には向かないかもしれません。

ただし、これからクレジットヒストリーを積みたい人や、提携ブランドを応援したい人にとっては魅力的な選択肢になります。

⑤PayPayカード:PayPay利用でかなりお得

カード名年会費国際ブランドポイント還元率(通常時)主な付帯サービス
PayPayカード永年無料Visa・Mastercard・JCB1.0%(PayPayポイント)PayPayポイント還元、タッチ決済、スマホ管理アプリ

PayPayカードは、PayPayカード株式会社(旧Yahoo! JAPANカード)が発行する年会費永年無料のクレジットカード。
還元率は常時1.0%と高く、PayPay残高に付与されるため、キャッシュレス決済と相性が抜群です。
スマホでの申込みに対応しており、最短7分でデジタルカードが発行されるスピード感も特徴となっています。

特にPayPayユーザーにとってはメリットが大きいでしょう。
日常の支払いで効率的にポイントを貯めたい人に向いています。

PayPayカードの特徴
  • 年会費永年無料
  • 基本還元率1.0%(PayPayポイント)
  • 最短7分でデジタルカードを即時発行
  • Visa・Mastercard・JCBに対応
  • スマホアプリで利用明細や管理が可能

PayPayカードは年会費無料で高還元率1.0%という使いやすいカードです。
貯まったポイントは自動的にPayPayポイントとして付与されるため、電子マネー感覚で日常の支払いにすぐ使えます。

また、最短7分でデジタルカードを即時発行
ネットショッピングやキャッシュレス決済をすぐに始めたい人にも便利です。
後日、プラスチックのリアルカードも送付されるので、幅広い場面で使えます。

国際ブランドはVisa・Mastercard・JCBに対応しているため、国内外の店舗で幅広く利用可能。
さらにスマホアプリから明細確認や利用管理ができるので、家計管理もスムーズになります。

デメリットは、旅行保険やショッピング保険といった付帯サービスはほとんどないところ。
「決済」と「還元」に特化したカードなので、特典やステータスを求める人には不向きかもしれません。

一方で、PayPayを日常的に利用している人やすぐにカードを使いたい人にはとても相性が良い一枚です。

⑥楽天カード:独自の多角的な審査で通りやすい

カード名年会費国際ブランドポイント還元率(通常時)主な付帯サービス
楽天カード永年無料Visa・Mastercard・JCB・American Express1.0%(楽天ポイント)楽天市場ポイント優待、海外旅行傷害保険(利用付帯)、ETCカード発行可

楽天カードは、楽天カード株式会社が発行する年会費永年無料のクレジットカード。
審査基準が比較的柔軟とされており、幅広い層に利用されています。
国際ブランドは4種類から選べ、利用者のニーズに合わせやすいのも特徴です。

楽天ポイントの還元率は基本1.0%で、楽天市場を利用すれば最大3倍以上の優遇を受けられることも。
日常使いからネットショッピングまでポイントを貯めやすく、初心者から上級者まで幅広く支持されています。

楽天カードの特徴
  • 年会費永年無料
  • 基本還元率1.0%(楽天市場では最大3倍以上)
  • 国際ブランドを4種類から選択可能
  • 海外旅行傷害保険が利用付帯
  • 審査は比較的柔軟で、学生・主婦・アルバイトも申し込み可能

楽天カードは、年会費が永年無料で維持費がかからないため、誰でも気軽に持てるカード。
基本還元率1.0%に加え、楽天市場では常時ポイントが3倍になるなど、利用価値も非常に高いです。

また、審査については、学生・主婦・アルバイトなど、収入が限られている人でも発行されやすいとされています。
付帯サービスとしては、海外旅行傷害保険(利用付帯)があるほか、ETCカードの追加も可能。
国際ブランドはVisa・Mastercard・JCB・American Expressから選べるため、国内外での使いやすさも抜群です。

一方で、ステータス性を求めるカードではなく、還元や利便性重視のシンプルなカードであることはデメリット。
しかし、ポイントを効率よく貯めたい人や初めてカードを持つ人にとっては、安定感のある選択肢の一つと言えるでしょう。

⑦エポスカード:比較的審査が柔軟

カード名年会費国際ブランドポイント還元率(通常時)主な付帯サービス
エポスカード永年無料Visa0.5%(エポスポイント)全国10,000以上の優待施設、海外旅行傷害保険(自動付帯)、即日発行可

エポスカードは、株式会社エポスカード(丸井グループ)が発行する年会費永年無料のクレジットカード。
マルイでの利用をはじめ、全国の優待施設で割引を受けられる特典が豊富で、学生や若年層を中心に人気があります。

また、マルイ店舗で即日発行できるため、急ぎでカードが欲しい人にも向いています。
審査は比較的柔軟とされており、初めてのクレジットカードとして選ばれることも多い一枚です。

エポスカードの特徴
  • 年会費永年無料
  • マルイ店頭で即日発行可能
  • 基本還元率0.5%(エポスポイント)
  • 全国10,000以上の優待施設で割引特典
  • 海外旅行傷害保険が自動付帯

エポスカードは年会費が一切かからず、即日発行が可能というスピード感が大きな魅力。
マルイの店頭で申し込めば、その日のうちにカードを受け取れるため、急な出費や旅行準備にも役立ちます。

また、全国10,000以上の優待施設で割引を受けられるのも特徴です。
飲食店、カラオケ、温泉、レジャー施設など幅広いジャンルで特典が使えるのは便利ですよね。

さらに、海外旅行傷害保険が自動付帯する点もポイントです。
旅行代金をカード払いしなくても適用されるので、海外旅行に行く人には安心感があるでしょう。

審査も比較的柔軟とされ、学生や若年層、アルバイトでも申し込めると言われています。
これからクレジットカードを作りたい人にとって、最初の一枚として選びやすいカードといえるでしょう。

デメリットとしては、基本還元率が0.5%と標準的なところ。
ポイント還元重視の人には物足りないかもしれません。
ただし、特典や優待の多さを考えれば十分魅力的なカードです。

⑧イオンカード:主婦層に向いている

カード名年会費国際ブランドポイント還元率(通常時)主な付帯サービス
イオンカード永年無料Visa・Mastercard・JCB0.5%(WAON POINT)イオングループ特典、イオンシネマ割引、ETCカード発行可

イオンカードは、イオンクレジットサービス株式会社が発行する年会費永年無料のクレジットカード。
全国のイオン系列店舗での買い物に強く、ポイント優遇や割引特典が充実しています。
特に「イオングループでよく買い物をする主婦層」に向いたカードとして人気があります。

イオンカードの特徴
  • 年会費永年無料
  • イオングループでの買い物はポイント2倍
  • 毎月20日・30日は「お客さま感謝デー」で5%オフ
  • イオンシネマで映画料金が割引
  • 家族カードやETCカードも無料発行

イオンカードの最大の魅力は、イオングループでの買い物がお得になるところ。
通常の還元率は0.5%ですが、イオングループでの利用ではポイント2倍

さらに毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」には5%オフで買い物可能です。
日常的にイオンを利用する人にとっては実質的に高還元のカードといえるでしょう。

また、イオンシネマで映画料金が割引になるなど、ショッピング以外の特典も用意されています。
家族カードやETCカードも無料で発行できるので、家族全員で使いやすいカードです。

審査も比較的柔軟とされており、専業主婦やパートでも申し込みやすい傾向があります。
そのため「メインのカードは別にあるけれど、日常の買い物用に持ちたい」という人にも適しています。

一方で、ポイント還元率そのものは高還元カードと比べると控えめです。
イオン系列を日常的に使わない人にとっては、メリットを感じにくいかもしれません。

➈三井住友カード(NL):デジタル発行で敷居が低め

カード名年会費国際ブランドポイント還元率(通常時)主な付帯サービス
三井住友カード(NL)永年無料Visa・Mastercard0.5%(※タッチ決済で最大7%還元)ナンバーレス仕様、即時発行、海外旅行傷害保険(利用付帯)

三井住友カード(NL)は、三井住友カード株式会社が発行する年会費永年無料のクレジットカードです。
カード番号が表面に記載されていないナンバーレス仕様で、セキュリティ面でも安心。
24時間、最短10秒でカード番号を発行できるスピード感が魅力です。

三井住友カード(NL)の特徴
  • 年会費永年無料
  • カード番号が印字されないナンバーレス仕様
  • 最短10秒で即時発行
  • セブンイレブン・ローソン・マクドナルド等で最大7%還元
  • 海外旅行傷害保険が利用付帯

三井住友カード(NL)は、対象店舗(セブンイレブン・ローソン・マクドナルド等)で最大7%還元が受けられます。
そのため、日常的に利用する人にとっては高還元率も実現可。

通常の還元率は0.5%ですが、特典を活用すればメインカードとしても十分使えます。
付帯サービスは海外旅行傷害保険(利用付帯)があり、旅行代金をカードで支払うことで補償を受けられます。

一方、基本還元率は標準的であり、特典対象外の店舗ではそこまでお得感がない点はデメリットでしょう。
しかし、即時発行やセキュリティ性を重視する人にとっては非常に使いやすいカードです。

➉JCBカードW:若年層重視の審査

カード名年会費国際ブランドポイント還元率(通常時)主な付帯サービス
JCBカードW永年無料JCB1.0%(Oki Dokiポイント、常時2倍)海外旅行傷害保険(利用付帯)、ショッピング保険、ETCカード発行可

JCBカードWはJCBオリジナルシリーズの一つで、39歳以下限定で申し込めるカードです。
年会費は永年無料。

通常のJCBカードに比べてポイントが常に2倍になる点が最大の魅力です。
若年層を中心に人気が高く、初めてのクレジットカードとしてもよく選ばれています。

JCBカードWの特徴
  • 年会費永年無料
  • 39歳以下限定で申し込み可能(入会後は40歳以降も継続利用OK)
  • 常時ポイント2倍(基本還元率1.0%)
  • 海外旅行傷害保険(利用付帯)あり
  • ショッピング保険も付帯

JCBカードWは、若年層をターゲットにしたカードです。
ただし、一度入会すれば40歳を過ぎても継続利用が可能
早めに作っておけば長く使い続けられます。

還元率は常時1.0%で、通常のJCB一般カード(0.5%)に比べて2倍お得。
貯まるポイントはOki Dokiポイントで、Amazonやスターバックスなど多くの提携先で使えるのが便利ですよね。

また利用付帯としては、海外旅行傷害保険やショッピング保険も備わっています。
年会費無料カードとしては付帯サービスも充実しているといえるでしょう。

審査も、若年層向けというだけあって比較的柔軟とされ、学生や新社会人でも申し込みやすい傾向があります。
ただし、JCB発行カードなので国内での利用には強い一方、海外ではVisaやMastercardに比べて加盟店が少ない点は注意が必要です。

「ブラックでも通りやすい」と言われるクレジットカードの特徴と注意点

クレジットカードの中には「ブラックでも作れる」「審査が甘い」と言われるものがあります。
しかし、完全に審査が不要なカードは存在しません
必ず申込者の情報は確認され、可否が判断されます。

そのうえで、比較的申し込みやすいとされるカードには一定の特徴があります。
また、利用する際には気を付けるべき点も少なくありません。
ここでは「種類」と「注意点」を分けて解説します。

審査に通りやすいとされるクレジットカードの種類

一般的な銀行系やゴールドカードに比べ、比較的発行されやすいカードには特徴があります。
ここでは代表的な4種類を見ていきましょう。

流通系カード

イオンカードやセブンカードのように、スーパーや百貨店などの流通業者が発行するカードを流通系カードといいます。
流通系カードは新規会員を獲得する目的もあり、比較的審査が柔軟といえるでしょう。

専業主婦や学生でも発行されるケースが多く、日常の買い物でポイント優待を受けられるなど特典も豊富です。
利用範囲が生活圏と重なるため、最初の一枚として選ばれることもあります。

消費者金融系カードローン一体型カード

ACマスターカードのような消費者金融系カードは、独自の審査基準を持ち、現在の収入や返済能力を重視する傾向。
過去に延滞があっても、現時点で安定収入が確認できれば発行されやすい場合があります。

ただし、キャッシング機能が必ず付帯。
計画的に利用しないと金利負担が大きくなる点には注意が必要です。

デポジット型クレジットカード

ライフカードやNexus Cardのように、保証金を預けることで発行されるカードをデポジット型クレジットカードといいます。
保証金がそのまま利用限度額となるため、信用情報に不安がある人でも作りやすいのが最大のメリット。

保証金は解約時に返還されるので、信用を積み上げる手段として有効です。
キャッシング機能は付かないものが多く、あくまでショッピング利用を目的としたつくりになっています。

家族カード

本会員の信用情報に基づいて審査されるのが家族カードです。
本人がブラック状態であっても、配偶者や親が本会員であれば追加カードとして発行できる場合も。

支払いは本会員の口座からまとめて行われ、家族間で利用をシェアできる点がメリットです。
ただし、利用明細が本会員に届くため、プライバシーを守りたい人には不向きといえるでしょう。

「ブラックでも通りやすい」カードの注意点

ブラックでも通りやすいカードには、注意すべき点も多いです。
利用開始後の使い方次第で、今後の信用回復に差が出るので気を付けなければなりません。

限度額が低い傾向にある

審査が柔軟なカードは、最初から限度額が低めに設定されるのが一般的。
数万円から10万円程度で始まり、利用実績を積むことで徐々に増枠されます。
高額決済には不向きですが、少額でも継続的に利用して返済を重ねれば信用回復に効果的です。

付帯サービスが少ない場合がある

ゴールドやプラチナカードに見られる旅行保険やラウンジ特典などの付帯サービスは、ほとんど付いていません
特典を目当てに選ぶと期待外れになることも。
まずは使えるカードを持つことを優先した方がよいでしょう。

金利が高めに設定される場合がある

消費者金融系カードやローン機能を持つカードでは、キャッシング利用時の金利が高めに設定されがち。
無計画に使うと返済負担が増してしまうため、キャッシングは必要最小限にとどめることが重要です。

信用情報の改善を意識する

通る可能性があっても、延滞や滞納をすれば再び信用を失ってしまいます。
結果として、将来的に銀行系やゴールドカードへのステップアップが難しくなるでしょう。

逆に、少額でも期日通りに返済を続ければ、信用情報が改善。
数年後にはより条件の良いカードに申し込める可能性が広がります。
カードをきっちり利用・返済し、信用情報を改善する実績を積み重ねることが大切です。

審査なしで持てる!クレジットカード以外の選択肢2つ

項目デビットカードプリペイドカード
審査の有無なしなし
利用限度額銀行口座の残高内チャージした金額内
引き落としタイミング即時決済即時決済
信用情報への影響なしなし
主な発行会社銀行クレジットカード会社、交通系事業者など
特徴銀行口座直結。残高を意識して利用できるチャージ式。事前入金が必要だが、使いすぎを防ぎやすい

クレジットカードは必ず審査があり、「完全に審査なしで持てるクレジットカード」は存在しません。
しかし、審査なくカード決済ができるものとして、デビットカードとプリペイドカードがあります。
上記2種は信用情報に登録されることがないため、過去の延滞やブラックリストの影響を受けずに利用可能です。

どちらも即時決済型。
使いすぎを防げる点も安心です。
ふたつの違いを理解したうえで、自分の生活スタイルに合ったカードを選びましょう。

審査なしカード2種

デビットカード

デビットカードは、銀行口座と直結しているカード
利用するとその場で口座残高から引き落とされるため、使いすぎの心配がなく、審査不要で作成できます。

クレジットカードと異なり、分割払いやリボ払いは不可で一括払い専用となります。
また、信用情報には一切記録が残らないため、クレジットヒストリーを積む手段にはなりません。

メリットは、口座の範囲内で安心して使えることと、ほとんどの銀行で即日発行できる手軽さです。
一方で、利用可能額は口座残高に依存するため、大きな買い物には不向きなケースもあります。

プリペイドカード

プリペイドカードは、事前にチャージした金額の範囲で利用できるカード
審査はなく、未成年でも簡単に作れるのが特徴です。
代表的なものに、VISAプリペイドカードや交通系ICカード(Suica・PASMOなど)があります。

クレジットカードとの大きな違いは、信用取引ではなくチャージ方式である点。
デビットカードと同じく、信用情報には一切記録が残りません。

メリットは、チャージした分だけしか使えないため、計画的に利用できることです。
デメリットは、チャージの手間がかかることや、残高不足だと決済できないこと。

しかし、日常的な少額利用には便利です。
ネットショッピングやサブスク支払い用に使う人も増えています。

クレジットカードの審査に通らない人が確認&対策すべきこと3つ

クレジットカードの審査に落ちる理由は、信用情報や申込履歴、収入など複数の要素が関係しています。
だからこそ、落ちた原因を一つひとつ確認して、改善できる部分に取り組むことが大切。

ここでは特に注意したい3つのポイントを紹介します。

①自分の信用情報(CICなど)を確認

まず最初に、自分の信用情報を確認しましょう。
CICJICCKSCといった信用情報機関には、カードやローンの申込履歴、延滞情報、借入残高などが記録されています。

延滞や債務整理などの「異動情報」が残っていれば、審査に通るのは難しいでしょう。
参考までに、CICでの確認方法を解説します。

CICにおける信用情報の確認手順
  • CIC公式サイトにアクセス
  • 開示請求の手続きと支払い
  • 信用情報を確認する

まず、CIC公式サイトにアクセスし、「開示請求」ページから申し込み方法を選択。
スマホやPCを使ったインターネット開示、郵送開示、窓口開示の3種類があります。

次に、開示請求の手続きと支払いです。
インターネット開示の場合は、クレジットカード払いで1,000円(税込)の手数料を支払う必要あり。
郵送や窓口でも同額の費用が必要です。

信用情報は、スマホ・PCの場合は即時にPDFで確認できます。
記録に含まれるのは「申込情報」「契約内容」「返済状況」「延滞や債務整理などの異動情報」といった情報。
延滞の有無や申込履歴を確認することで、審査落ちの理由を把握することが可能になります。

②申し込みブラック(多重に優しい)かどうかを確認

申し込みブラックになっていないかも確認ポイント。
申し込みブラックとは短期間に複数のクレジットカードに申し込み、審査に不利になってしまう状態のことです。

信用情報にはカードの申込履歴が半年間残ります。
そのため、1〜2か月の間に何枚も申し込むと「資金繰りに困っているのではないか」と判断されてしまうんです。
結果として、返済能力に問題がなくても通りにくくなります。

もし直近で複数のカードに申し込んでいた場合は、半年ほど期間を空けてから再度申し込むのがベストです。

③安定した収入など属性情報を確認

審査では「属性情報」も重要視されます。
属性とは、年齢・職業・勤続年数・収入・居住形態といった基本的な申込者の情報のこと。
返済能力の有無を判断するための資料となっています。

安定した収入は大きなポイント。
たとえ年収が高くなくても、継続して収入があることが評価されます。

勤続年数が短い場合や、転職直後だと不利になることも。
半年〜1年程度は同じ勤務先で働き続けてから再申込するのが望ましいです。

また、携帯電話料金や公共料金の支払いに滞りがないかも重要。
毎月の支払いをきちんと期日通りに行うことは、信用情報を積み上げるための基本です。

審査の甘いクレジットカードに関するよくある質問5つ

審査に通りやすいカードを探しているけれど、実際にどのくらい作れるのか不安…。
ブラックでも大丈夫なのか心配…。
そういう声は少なくありません。

特に信用情報に不安がある人や、初めてカードを作る学生・アルバイトの方は、申し込む前に疑問や不安も大きいですよね。
ここでは、よく寄せられる質問を5つ取り上げ、それぞれ分かりやすく解説します。

Q1. 過去に自己破産をしたのですが、クレジットカードは作れますか?

自己破産をすると、5〜10年間は信用情報に「異動情報」として記録されます。
この期間は新規のカード発行が厳しいでしょう。
ただし、記録が消えた後で安定した収入や返済能力があれば、再びカードを作れる可能性はあります。

Q2. 携帯電話の機種代金を滞納したことがありますが、審査に影響しますか?

影響します。
携帯端末代金を分割払いにして滞納すると、CICは「割賦販売契約の延滞」として登録

延滞が続いている間は審査落ちの可能性が高くなります。
完済してから一定期間が経過すれば記録は消えるため、それを待つのがいいでしょう。

Q3. 学生やアルバイトでも作れるクレジットカードはありますか?

あります。
楽天カードやエポスカード、イオンカードなどは学生やアルバイトでも申込可能です。

収入が少なくても、安定して継続的にあることが重視されます。
毎月のバイト代がある学生でも審査に通るケースは珍しくありません。

Q4. 家族カードは本会員の審査に通れば、自分の信用情報に関係なく作れますか?

作れます。
家族カードは本会員の信用情報で審査されるため、本人がブラックでも発行される可能性があります。
ただし、利用明細は本会員に届くため、使い方やプライバシーには注意が必要です。

Q5. 審査に落ちた場合、どれくらい期間を空けて申し込むべきですか?

新規申込の記録は信用情報に半年間残るため、少なくとも6か月は間隔をあけるのが安全。
短期間に繰り返し申し込むと「申し込みブラック」と見なされ、さらに不利になります。
次に挑戦するときは、信用情報を確認したうえで、半年以上あけてから申込むのがおすすめです。

自分に合った審査のゆるいクレジットカードをチョイスしましょう

クレジットカードには必ず審査がありますが、基準や重視するポイントはカードの種類によって異なります。
大切なのは「どのカードなら今の自分に合っているか」を見極めること。
着実に信用情報を積み上げていくことが重要です。

本記事のポイント
  • 審査なしで作れるクレジットカードは存在しない
  • 審査に通りやすいカードは流通系、消費者金融系カードローン一体型カード、デポジット型クレジットカード、家族カード
  • クレジットカード以外ならデビットカードやプリペイドカードが審査不要で利用可
  • 審査に落ちたときは信用情報・申込状況・収入や属性を確認

還元率や特典だけでなく、発行しやすさや自分の状況との相性も確認することが大切。
審査に不安があっても、まずは作りやすいカードから利用を始め、返済を確実に重ねることで信用を回復していきましょう。

どのカードがいいのか迷った場合には、比較的審査が柔軟で即日発行にも対応している「ACマスターカード」がおすすめです。
現時点での返済能力を重視してくれるため、初めての一枚としても心強い存在になるでしょう。

クレジットカードは単なる支払い手段ではなく、将来の信用を育てるための大切なツール。
まずは自分に合った一枚を選び、無理のない範囲で利用を続けることが、次のカードやローン審査をプラスにする方法です。

信用情報は一度傷ついても、日々の積み重ねで必ず改善できます。
焦らず、着実にステップアップを目指しましょう。

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