日本国債清算機関とは

日本国債清算機関(JGBCC:Japan Government Bond Clearing Corporation)とは、証券会社・銀行など国債市場の主要プレーヤーによって2003年10月に設立された機関です。

日本国債清算機関の実際の業務は2005年5月から開始され、2013年10月まで業務を行っていました。

現在は株式会社日本証券クリアリング機構(JSCC)との合併に至り、JGBCCが担ってきた国債の店頭取引に係る清算業務はJSCCに引き継がれています。(出典:日本国債清算機関との合併に際して

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日本国債清算機関が設立された経緯

日本において国債決済は、2001年1月以降時点決済からRTGS(Real Time Gross Settlement)決済に移行しました。

RTGS決済に移行したことにより、国内国債市場関係者の間で欧米並みの清算機関創設の声が急速に高まりました。

その為日本国債清算機関が設立され、証券取引法に基づく免許取得を経て2005年5月から実際の業務が開始されました。

設立当時の清算参加者一覧

  • ICAP東短証券株式会社
  • アール・ビー・エス・セキュリティーズ・ジャパン・リミテッド(証券)
  • 上田八木短資株式会社
  • 岡三証券株式会社
  • カリヨン・キャピタル・マーケッツ・アジア・ビー・ヴィ
  • クレディ・スイス証券株式会社
  • ゴールドマン・サックス証券株式会社
  • シティバンク銀行株式会社
  • JPモルガン証券株式会社
  • 新光証券株式会社
  • セントラル短資株式会社
  • セントラル短資証券株式会社
  • ソシエテ ジェネラル セキュリティーズ ノース パシフィック リミテッド
  • 大和証券エスエムビーシー株式会社
  • ドイツ証券株式会社
  • 東海東京証券株式会社
  • 東京短資株式会社
  • ドレスナー・クラインオート(ジャパン)リミテッド
  • 日興コーディアル証券株式会社
  • 日興シティグループ証券株式会社
  • 日本証券金融株式会社
  • 日本相互証券株式会社
  • 農林中央金庫
  • 野村證券株式会社
  • 野村信託銀行株式会社
  • バークレイズ・キャピタル証券株式会社
  • ビー・エヌ・ピー・パリバ・セキュリティーズ(ジャパン)リミテッド
  • みずほインベスターズ証券株式会社
  • みずほ証券株式会社
  • 株式会社三井住友銀行
  • 三菱UFJ証券株式会社
  • 株式会社三菱東京UFJ銀行
  • メリルリンチ日本証券株式会社
  • モルガン・スタンレー証券株式会社
  • UBSセキュリティーズ・ジャパン・リミテッド

(平成20年12月1日時点)

国債市場における日本国債清算機関の役割

国債市場が健全で競争力のある市場へと発展するには、発行・流通・決済の各市場が三位一体となってバランス良く発展することが重要です。

日本では国債の大半は店頭市場(OTC)で取引されておりますが、約定から決済に至るプロセスは、約定→照合→(清算)→決済の各工程に分けられます。

日本国債清算機関が創設される以前は、『清算』工程がないまま各当事者が相互に日銀ネット上で決済をしていました。

しかし清算機関である日本国債清算機関が創設されてからは、参加者同士の取引に関わる決済は、原則として日本国債清算機関に集約されました。

その為清算(ネッティング)工程を経て決済を行うことが可能となりました。

日本国債清算機関は、各参加者から照合機関を通じて持ち込まれる取引債務(国債の渡しと資金の支払い債務)を都度認定しながら債務引受けを行い、クリアリングファンド等担保の預託を受けながら、それらの債務が安全かつ確実に履行されることを保証する役割を担っていました。

日本国債清算機関のこうした役割により、清算機関参加者は決済上の相手方リスクを負うことなく、ネッティングにより決済量を大幅に減少させた上、安全かつ効率的に決済することが可能となりました。

日本国債清算機関が担った3つの機能

日本国債清算機関は、取引当事者の債務(証券引渡し又は資金支払い)を引き受けると同時に、それに対当する債権(証券又は資金の受取り)を取得することで、原約定の相手方との間で決済の当事者となりました。

これにより、複数の市場参加者同士の取引関係が、証券と資金の授受の面ですべて清算機関である日本国債清算機関を相手方とした関係に置き換わることとなりました。

その為決済の効率化を図ることができました。

日本国債清算機関は債務の引受けにあたり、マージンコールやクリアリング・ファンドによるリスク管理も同時に行いました。

日本国債清算機関はネッティングの役割も担いました。

ネッティングとは、各参加者との間で、同一銘柄・同一決済日の取引について、『証券』の受けと払い、並びに『資金』の受けと払い、それぞれを相殺し、その差額のみを決済する方法を指します。

ネッティングにより決済量は大幅に圧縮され、決済リスクの削減や事務の効率化が促進されます。

日本国債清算機関は債務の履行保証も担いました。

参加者が破綻し、決済不履行が発生する場合においても、日本国債清算機関が他の参加者に対し当該決済の履行を保証することにより、決済市場の安全性と信頼性が担保されました。

日本国債清算機関は、2013年10月1日、日本証券クリアリング機構と合併し、新たに「日本証券クリアリング機構」としてスタートしました。

合併にともない、ホームページは以下のURLに変更となっております。新会社のホームページへのアクセスは、以下のURLをクリックしてください。

https://www.jpx.co.jp/jscc/

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