ドラマや漫画で使われるサラ金という言葉。
特に若い世代の子にはサラ金って、借金をする怖いところなんだというイメージを持たれることが多く、現在で言う消費者金融と異なるものだという認識をされることも少なくはありません。
また、街金という言葉もなんだか怖いというイメージで闇金と混同している方も少なくありません。
サラ金や街金は呼び方は違いますが、消費者金融を指す言葉です。
このページではサラ金や街金の違いについてわかりやすく解説していきます。
そもそも消費者金融とはどんな業者か
消費者金融は金融庁や都道府県に貸金業登録された貸金業者です。
貸金業者は貸金業法という法律に則って融資を行います。
貸金業法により過剰な貸し付けや法定外の金利、取り立てなどは行いません。
消費者金融は個人に対して小口の融資を行う貸金業者です。
銀行など金融機関で融資を受ける際は、担保や連帯保証人が必要になる場合があります。
一方、消費者金融では利用者個人の信用や返済能力、返済意思に基づいての貸し付けなので、保証人や担保がなくても融資が受けられます。
金融機関に比べて金利は高めで融資額も少額になりますが、使用用途は自由です。
最近では無人契約機なども多く設置され、店頭に行かなくても契約することができます。
消費者金融はグレーゾーン金利が廃止された
貸金業者はお金の貸し借する際の上限金利として出資法と利息制限法の2つの法律が存在します。
以前までは出資法の上限金利29.2%と利息制限法の上限金利20.0%の間でグレーゾーン金利が存在していました。
このグレーゾーン金利により多くの貸金業者は出資法の29.2%に近い金利で融資を行っていました。
しかし、その後の法改正により出資法の上限金利が利息制限法の上限金利である15.0~20.0%まで引き下げられ、グレーゾーン金利が廃止されました。
現在では最大上限金利は20.0%となっています。
また融資額も年収の3分の1までと定められ、過剰な貸し付けや借り入れができないようになりました。
正式に登録をしている消費者金融はこれらの法律に則って業務を行っています。
サラ金・街金とは
冒頭でも触れましたが、サラ金や街金は闇金と混同されがちです。
それぞれどのようなものなのか、言葉が生まれた背景を交えてまとめました。
サラ金とはサラリーマン金融の略称
サラ金とはサラリーマン金融の略称で、金融庁に登録された消費者金融のことです。
1970年代のオイルショックでお金を借りる人が増え、当時はサラリーマンを中心に金融業者が無担保で小口融資を行っていました。
利用者の多くがサラリーマンだったことから、サラリーマンがお金を借りる金融業者という意味でサラ金と呼ばれるようになりました。
かつてのサラ金時代は高利子で取り立てが怖いなど利用者を苦しめる悪徳な物もあったため怖いイメージが付いてしまいました。
しかし、現在では貸金業法に基づいた貸金業者であり正式な消費者金融です。
街金もサラ金と同じで消費者金融のこと
街金はサラ金と同じく消費者金融のことです。
街金は都道府県などで小規模に展開している中小規模の消費者金融です。
もともとは街ビルの一角で営業していたので街金と呼ばれるようになりました。
サラリーマンの他にも女性や主婦の利用も増えていき街金という略称が浸透していきました。
大手消費者金融のように全国展開はしていませんが金融庁に登録されており、地域に密着した消費者金融です。
サラ金や街金と聞くと、どうしても悪いイメージを持ちがちですが、サラ金と呼ばれようが、街金と呼ばれようが、どちらも金融庁や都道府県に金融業登録をしている正規の貸金業者です。
時代とともにサラ金や街金という言葉が廃れていきましたが、どちらの呼ばれ方をしても、法律に則ったクリーンな営業をしているはずです。
まとめ
サラ金や街金は貸金業登録をした正規の消費者金融のことであり、闇金とは異なります。
かつてグレーゾーン金利など怖いイメージのあったサラ金・街金ですが、法改正され法律に則り貸金業が行われています。
しかし中にはサラ金や街金を装った闇金も存在します。
消費者金融には必ず事業者登録番号があります。
申し込みをしようか迷っている、なんか怪しいと思った際は金融庁HPで事業者登録がだれているか確認をするようにしましょう。
また、最近では電話やダイレクトメールのみならずSNSでも闇金への勧誘も行われています。
100%誰でも借りれるという貸金業者は闇金です。絶対に利用しない様にしましょう。
消費者金融であるサラ金や街金の仕組みをしっかり理解して正しく利用しましょう。