借金の返済が出来ずどうしようもない時に検討すべきなのが債務整理です。
なぜ債務整理がおすすめかと言うと、借金を減らしたり免除してもらうことができるからです。借金が減額されるだけでも毎月の返済負担が軽減されます。
また過去に払いすぎた利息を取り戻す過払い金請求も債務整理の一つと見なされるケースもあります。
債務整理をするには、まず弁護士か司法書士に相談するのが一般的です。ですが、相談するなら費用を安く済ませたいですし、どこがいいのかは悩ましいところです。
この記事では、債務整理の相談に強い全国対応可能な有名弁護士事務所をピックアップしました。
債務整理に強いおすすめの弁護士・司法書士事務所7選
債務整理の相談依頼を受けている弁護士・司法書士事務所は数多くありますが、おすすめの法律事務所を選ぶ際に比較するポイントは以下の6つです。
- 通いやすいか(相談しやすいか)
- 費用が安いか
- 実績が豊富か
- 借金がいくら減るのか事前に診断可能か
- 債務整理に強い事務所か
- 担当者と面談が出来るか
特に重要なのは4番目で、これは「債務整理すると実際借金がいくら減るのか、どうしたらなくなるのか」という非常に重要な内容を「債務整理の実行前に」シミュレーションできるかどうかを意味します。
多くの人は、債務整理しようかどうか決めかねている場合がほとんどですから、債務整理をすると決めて法律家に相談する方は稀です。
当然事務所の対応や先生との相性も気になりますから、債務整理するかどうかが決まっていない場合ももちろん、まずシミュレーションツールを利用して債務整理の必要性があるかどうかも含めて回答を貰えばOKです。
診断には多くの場合、「借入金額」、「借入期間」、「診断結果を受け取るメールアドレスや電話番号」が必要ですのであらかじめ用意しておくのがおすすめです。氏名に関しては匿名でも可能なところがほとんどです。
この項では、借金がいくら減るのかを無料診断してくれる債務整理におすすめの法律事務所を7か所厳選して紹介します。
これらのポイントを満たす弁護士・司法書士事務所ならば、安心して債務整理をお願いしても良いでしょう。
弁護士法人・響は初期費用0円で実績豊富な弁護士事務所

弁護士法人・響は東京、大阪、福岡に事務所を構えている弁護士事務所です。
現在は新型コロナウイルスの拡大に伴いオンラインでの面談も可能なので、来所が難しい場合も自宅にいながら担当弁護士の顔を見て相談できます。
初期費用がなくても手続きを進めてくれるので、まとまったお金がなくても利用できます。
また、かかる費用の内容と目安を初めにはっきりと伝えてくれるので、金銭的な不安がある方も安心です。
さらに響では契約した当日に借入先の金融会社へ介入通知を送ることができるので、借金の督促を素早く停止させられるメリットがあります。
またボタン選択式のシミュレーションツールによる無料診断を提供しているため、債務整理前に借金がいくら減るのかを簡単に知ることが出来ます。
365日24時間体制で対応してくれるので、借金問題に関する悩みをすぐに相談できるのは非常に心強い存在です。
【弁護士法人・響】借金がいくら減るか事前診断する
- 初期費用0円で手続き可能
- 年中無休24時間体制で対応
- オンライン動画面談が可能
弁護士法人・響で任意整理をする場合の費用は以下の通りです。
相談料 | 0円 |
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着手金 | 55,000円から |
解決報酬金 | 11,000円から |
減額報酬金 | 減額分の11%(税込) |
全国対応 | 可能 |
【弁護士法人・響】借金がいくら減るか事前診断する
サンク総合法律事務所は相談料が何度でも無料のアットホームな弁護士事務所

サンク総合法律事務所(旧:樋口総合法律事務所)は東京都中央区に事務所を構えています。
都営浅草線や東京メトロ日比谷線、東京メトロ銀座線の各駅から徒歩5分以内とさまざまなエリアからアクセスしやすいのが特徴です。
男性と女性の弁護士が在籍しているため女性の依頼者も利用しやすいですし、相談料が何度でも無料なので気軽に相談に出向けるのが魅力の一つ。
営業時間は平日9:30~18:30ですが、事情を考慮したうえで休日や夜間の相談にも対応してくれます。
また、費用の分割払いにも対応してくれるため、まとまったお金を用意できない場合でも非常に助かります。
サンク総合法律事務所も借金の事前診断が可能な法律事務所です。
【サンク総合法律事務所】借金がいくら減るか事前診断する
- 土日や夜間でも対応可能
- 相談が何度でも無料
- 駅近でアクセスしやすい
サンク総合法律事務所で任意整理をする場合の費用は以下の通りです。
相談料 | 0円 |
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着手金 | 55,000円から |
解決報酬金 | 11,000円から |
減額報酬金 | 減額分の11%(税込) |
全国対応 | 可能 |
【サンク総合法律事務所】借金がいくら減るか事前診断する
ひばり法律事務所は債務整理を専門に扱う弁護士事務所

東京都墨田区に事務所を構える弁護士法人ひばり法律事務所(旧:名村法律事務所)は、債務整理とサイト被害の業務を主に取り扱いしているのが特徴です。
さらに借金問題の相談が何度でも無料なので十分に納得したうえで委任できるのが嬉しいです。
東京都のみならず日本全国から相談を受け付けています。
営業時間は平日午前10時~午後6時ですが、事情に応じて時間外でも対応してくれたり、24時間受付可能な相談予約フォームを設けていたりします。
債務整理を得意としているため、公式サイトでは債務整理の手続き方法ごとの費用を記載していておおよその費用総額が分かりやすいのも安心できるポイントです。
- 何度でも相談無料
- 着手金分割払い可能
- 債務整理の取り扱いが豊富
ひばり法律事務所で任意整理をする場合の費用は以下の通りです。
相談料 | 0円 |
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着手金 | 22,000円/1社あたり |
解決報酬金 | 22,000円/1社あたり |
減額報酬金 | 減額分の11%(税込) |
経費 | 5,500円/1社あたり |
全国対応 | 可能 |
東京ロータス法律事務所はノウハウ抜群で債務整理の実績多数

東京都台東区に事務所を構える弁護士法人東京ロータス法律事務所(旧:岡田法律事務所)は、「債務整理の身近な窓口」をモットーにさまざまな借金問題を数多く受任しています。
全国対応も可能で、JR山手線御徒町駅から歩いて3分という便利な立地にあることから地方在住の方でもアクセスしやすいのが特徴。
電話での問い合わせは平日は10時~20時、土日祝日も10時~19時まで受け付けていますし、フリーダイヤルで通話料無料なのも嬉しいです。
また、相談が何度でも無料だったり、公式サイトで債務整理の細かい費用の内訳に関して記載されていたりする点も利用しやすいポイントと言えるでしょう。
- 何度でも相談無料
- 債務整理の取り扱いが豊富
- 平日20時まで、土日祝も19時まで対応可能
東京ロータス法律事務所で任意整理をする場合の費用は以下の通りです。
相談料 | 0円 |
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着手金 | 22,000円/1社あたり |
解決報酬金 | 22,000円/1社あたり |
減額報酬金 | 減額分の11%(税込) |
諸費用 | 5,500円/1社あたり |
全国対応 | 可能 |
アース法律事務所は債務整理のスペシャリストがいるのに費用が安い

東京都港区に事務所を構えるアース法律事務所は、債務整理はもちろん詐欺被害や相続問題など幅広い業務を取り扱いしています。
代表を務めるのは元裁判官という経歴を持った河東弁護士で、これまで3,500件以上の債務整理に対応しているまさに債務整理のスペシャリストです。
それでいて任意整理に関しては着手金、報酬金ともに1社あたり20,000円ずつとリーズナブルな料金設定なのが有難いです。
相談料は通常30分5,000円ですが、借金問題に関する相談は無料としているので安心してください。
また、全国対応も可能で、もしも事務所に来所できない場合でも、地方の主要都市にて出張相談会を行う際に最寄りの相談会場で面談を行ってくれたりするので便利です。
- 相談無料
- 債務整理の取り扱いが3,500件以上
- 地方在住者も面談しやすい
アース法律事務所で任意整理をする場合の費用は以下の通りです。
相談料 | 0円 |
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着手金 | 20,000円/1社あたり |
解決報酬金 | 20,000円/1社あたり |
減額報酬金 | 減額分の10%(税込) |
全国対応 | 可能 |
杉山事務所は過払い金回収額日本一の司法書士事務所

司法書士法人杉山事務所は大阪、名古屋、東京、福岡、広島、岡山、仙台、札幌の全国9つの事務所を構えているため足を運びやすいのが特徴です。
また、各事務所までの来所が難しい場合でも、無料で出張相談を行ってくれるので非常に助かります。
杉山事務所は過払い金請求において強みを持ち、これまでに培ったノウハウや交渉力でスピーディーかつ的確に手続きを完了してくれる期待ができます。
月に3,000件以上の相談が寄せられ、週刊ダイヤモンド誌で司法書士事務所における過払い金の回収額日本一という実績を誇るほどです。
ただし、司法書士事務所のため1社あたりの債権額140万円を超える場合には、法律相談や交渉、訴訟ができないので注意してください。
また、自己破産や個人再生に関しても書類作成をしてくれるのみとなります。
- 相談無料
- 債務整理や過払い金の取り扱いが豊富
- 無料の出張相談も可能
弁護司法書士法人杉山事務所で債務整理をする場合の費用は以下の通りです。
相談料 | 0円 |
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基本報酬金(任意整理) | 11,000円から/1件 |
過払い金報酬 | 返還額の22%から(税込) |
全国対応 | 可能 |
はたの法務事務所は相談実績20万件以上の実績がある司法書士事務所

司法書士法人はたの法務事務所は東京と大阪に事務所を構えていますが、来所が難しい場合には無料で全国出張相談を行ってくれるので便利です。
債務整理や過払い金の相談が20万件以上にものぼる実績を誇り、利用者の満足度も高いです。
また、リーズナブルな料金設定も魅力の一つで、たとえば任意整理なら基本報酬1社 20,000円からとされています。
一方で、1社あたりの債権額140万円を超える場合には対応できないこと、自己破産や個人再生に関しては書類作成のみとなり裁判所への申し立ては依頼者本人が行うことになることに気を付けましょう。
- 着手金無料
- 債務整理や過払い金の相談が20万件以上
- 無料の出張相談も可能
はたの法務事務所で債務整理をする場合の費用は以下の通りです。
相談料 | 0円 |
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基本報酬(任意整理) | 22,000円から/1社あたり |
減額報酬(任意整理) | 減額分の11%(税込) |
過払い金報酬 | 返還額の22%(10万円以下の場合は14%) |
全国対応 | 可能 |
債務整理に強い法律事務所を選ぶ6つのポイントを解説
債務整理の相談先を選ぶには、以下の6つのポイントに沿ってあなたに合ったところを探すのがおすすめです。
自宅から通える範囲に事務所があるか
任意整理の場合は事務所に通うのは通常1回で済みますが、自己破産や個人再生の場合3~4回は事務所に通うことになる可能性が高いので自宅から通える範囲かどうかも大切なポイントです。
また、弁護士法人・響のようにWEB面談を導入しているところを選ぶのも手です。
あまり遠方の事務所に依頼すると、交通費もかかりますし忙しい合間を縫って通うのも大変になるでしょう。
しかし、どうしても近場の事務所では報酬の金額に納得できなかったり担当者との相性が合わなかったりする場合には、遠方であっても全国出張無料や電話相談無料としている事務所を候補に入れて検討してみると良いですよ。
費用について明確な説明がある事務所を選ぶ
債務整理を依頼するうえで最もネックになるのは支払う費用でしょうから、設定されている費用が相場と比べて高額でないかを必ず確認しましょう。
しかし、債務整理はあなたのこれからに大きく関わる大事なことなので、安ければいいというものでもありません。重要なのは費用が安いことより妥当であるかどうかです。
費用の確認時には着手金と報酬金、減額成功報酬を合わせた総額がいくらになるのか、また費用について内訳が明確になっているかを確認しましょう。
なお、個人再生や自己破産では裁判所に支払う費用や手数料なども必要になり、弁護士費用に含まれているケースもあります。
債務整理の費用相場を項目ごとにまとめたので参考にしてください。
- 任意整理→着手金2~5万円、報酬金2~5万円、減額報酬(引き直し計算の結果や相手との交渉によって減額した場合のみ)減額分の10%
- 個人再生→着手金+報酬金30~50万円、実費(裁判所へ支払う費用)20~30万円
- 自己破産→着手金+報酬金30~50万円、実費(裁判所へ支払う費用)3~30万円
任意整理の費用はあまり高額ではないものの、個人再生や自己破産は弁護士費用のほか裁判所へ支払う費用も必要になるので総額で50~80万円程になることが多いです。
個人再生や自己破産を検討しているが費用が高額で支払えないと不安な場合は、法テラスを利用しましょう。
法テラスとは、国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所で、一般的な法律事務所に依頼するよりも費用を抑えられるのが特徴です。
また、無料で法律相談を行い、必要な場合、弁護士や司法書士の費用等の立替えを行ってくれたりするので経済的に余裕がない方も利用しやすいです。例えば最新の相談会として多重債務者相談強化キャンペーン2022を実施しています。
ただし、法テラスを利用できるのは収入や資産の額などが一定の基準以下である方のみで、自身で相談する弁護士を選ぶことができないことを理解しておいてください。
任意整理の実績は豊富か
債務整理を依頼する弁護士を選ぶ際には、債務整理に関して豊富な実績があるかも合わせて確認すべきです。
実際に受任した件数が多いほど、債務整理のさまざまなトラブルにもスピーディーに対処してくれる期待ができます。
多くの弁護士事務所のホームページは実績を記載しているため、その内訳をしっかり明記していてなおかつ任意整理の案件数が多いところに依頼するのがおすすめです。
若い弁護士だから実績が乏しい、年配の弁護士だから実績が豊富な印象を持つかもしれませんが、年齢や性別、役職といった属性だけで判断することはできません。
複数の弁護士事務所のホームページから債務整理に関して受任した案件数を比較し、件数が多い弁護士へ依頼すると良いです。
もしも案件数の詳細が記載されていない場合は無料相談時などに確認してみましょう。
無料相談が可能か
弁護士に債務整理を依頼する際にはまず任意整理、個人再生、自己破産のどの方法が最適なのかを相談したうえで提案された方法や報酬額などに納得できれば委任契約をすることになります。
相談時から有料のケースだと委任しなかったとしても料金が発生するので損した気分になります。
無料相談ができるのは初回のみなのか、それとも2回目以降でも無料になるのかも確認すべきポイントです。
なぜなら無料相談は20分や30分までとしている事務所が多く、限られた時間のなかで提案された方法で委任することを決断できず、もう一度相談したいと思う可能性もあるからです。
特に債務整理をする方は金銭的に余裕がないケースが多いため、債務整理に関して複数回でも無料を可能としている弁護士は非常に依頼者想いで良心的だと判断できます。
債務整理が専門もしくは実績が多い事務所を選ぶ
弁護士は債務整理のほかにも相続問題や離婚問題、刑事事件などさまざまな案件を取り扱いしていて、なかには債務整理の経験が乏しかったり得意ではない弁護士もいるため、債務整理が専門もしくは得意な弁護士に依頼するのがおすすめです。
もしも債務整理が専門外や不得意な弁護士に依頼してしまうと、スムーズに手続きができない、満足いく結果が得られない可能性もあります。
弁護士事務所のホームページには必ずと言って良いほど得意分野や相談分野が記載されているので、債務整理というワードが最初に目に留まるようになっているのであれば債務整理を得意とする弁護士がいる事務所だと考えられます。
弁護士と直接面談可能か、最後まで同じ担当者が対応してくれるか
複数の弁護士が在籍している事務所や大きな弁護士事務所だと相談時には手の空いている弁護士が担当する場合もありますが、委任する弁護士と直接面談ができなければ後々トラブルになったりフィーリングが合わなかったりして後悔する可能性があります。
万が一途中で担当が変わるようなことがあったら引き継ぎがきちんとされずスムーズに債務整理の手続きが終わらないこともあり得ます。
そのため、相談時から手続き完了まで一貫して同じ弁護士が対応してくれるかどうかも確認すべきです。さらに担当する弁護士が親身になって話を聞いてくれて信頼できる相手かも重要です。
債務整理問題では弁護士が手続き完了までの数ヶ月間頼りにする相手となるので、一方的に自分の意見を押し付けたり、投げやりな態度をとったりする弁護士には委任しないようにしてください。
自身に合う弁護士かどうかは委任する前の無料相談時の対応やその時の印象でしっかり見極めなければなりません。信頼できる弁護士に依頼するのが最もトラブルがなく、納得のいく結果を得ることに繋がります。
分割払い・後払いに対応しているか
弁護士に債務整理を依頼すると着手金や報酬金などが必要となりますが、後払いや分割払いに対応してくれる事務所であれば手持ちのお金に余裕がない場合でも依頼を諦める必要はありません。
なお、分割払い可としているケースでは6~12回払いを選択できることが多いです。
実際に、法律事務所側は債務整理の相談者が借金の返済に苦しんでいることを理解してくれているので柔軟な支払い方法を提案してくれるケースが多いです。
また、弁護士に債務整理を依頼すれば、借り入れ先に対して受任通知が発行され取り立てが停止されます。
そのため、債務整理の手続きが完了するまでは借り入れ先への返済をしなくて済むので、債務整理の手続き期間中に弁護士費用を積み立てしておくことも可能になるでしょう。
土日対応可能か
お金に関する悩み事は1日でも早く相談したいものですが、平日に仕事をしているのであれば土日や大型連休でも対応してくれる弁護士を探す必要があります。
ただし平日しか対応していない場合でも、夜遅くまで対応可能であれば仕事終わりに相談に出向くこともできるでしょう。
また相談だけならメールや電話、LINEで対応している弁護士も多いため、なかなか出向く時間がないのであれば仕事の休み時間を活用して相談してみるのも良いです。
ただし、メールや電話では納得いくまでじっくり相談することはできない可能性がありますし、相手の顔を見ながら相談できる方が安心感があるはずです。
そのため、メールや電話で相談したとしても委任する前に対面で相談する時間を作ることがおすすめですし、電話やメールで相談した際に面談をしないで委任契約を勧めてくる弁護士は避けるべきです。
債務整理をお願いするなら弁護士か司法書士どちらがいい?
債務整理の依頼先として弁護士もしくは司法書士どちらを選ぶべきか迷うことがあるかもしれませんが、結論から申し上げますと弁護士に依頼するのがおすすめです。
なぜなら司法書士よりも弁護士のほうが業務範囲の幅が広く、スムーズに手続きを完了できるからです。
弁護士の仕事は法律に関する相談に乗ったり、依頼者に代わって相手方と交渉したり、裁判で依頼者側を弁護することです。
対して司法書士の本来の業務内容は、専門的な法律の知識に基づき登記および供託の代理、裁判所や検察庁などに提出する書類の作成提出などを行うことです。
どちらも法律を扱うプロですが、扱える業務範囲に違いがあるのです。
弁護士なら債務整理をする依頼者に専門知識がない場合でも安心して任せられるので、迷ったら弁護士事務所をおすすめします。
具体的に弁護士と司法書士の違いを、「業務範囲」、「料金」、「手続き完了までの期間」の項目別に詳しくみていきましょう。
司法書士は業務範囲が限られる
債務整理の依頼に関していうと、弁護士は債務整理の法律相談から代理人として貸金業者との交渉や訴訟ができるのに対し、司法書士(正確には法務大臣の認定を受けた認定司法書士)は1社あたりの債権額が140万円以下に限り、法律相談や交渉、訴訟ができます。
つまり、1社あたりの借金額や過払い金の金額が140万円超になる場合は弁護士にしか対応ができないということになります。
また、司法書士が依頼者の代理人になれるのは簡易裁判所までで、地方裁判所以上になると弁護士でなければ代理人にはなれません。
特に債務整理のなかでも自己破産や個人再生は裁判所への申し立てが必要なので、司法書士に依頼する場合は申し立てを依頼者自らが行わなければならず手間がかかります。
このように、債務整理では司法書士ができることに限りがありますが、弁護士なら全面的にサポートをしてくれるというわけです。
料金はどちらも大きな差はない
債務整理を依頼するにあたって気になる料金についてですが、弁護士と司法書士どちらも費用面での大きな差はありません。
世間では弁護士よりも司法書士のほうが費用が安いイメージを持たれています。
これは司法書士は着手金0円の事務所が多く、弁護士はほとんどが着手金が必要になるためだと予想できます。
しかし、なかには着手金無料としている弁護士もいますし、司法書士でも弁護士でも事務所ごとに料金設定は違うので一概に司法書士が安いとは言い切れません。
仮に弁護士のほうがやや料金が高かったとしてもすべての業務を代理で行ってくれたほうが依頼人の負担は少なく満足いく結果が得られるはずです。
また、現在は債務整理事件について、弁護士は日本弁護士連合会「債務整理事件処理の規律を定める規程」、司法書士は日本司法書士連合会「債務整理事件における報酬に関する指針」により、ほぼ同額の報酬の上限が定められています。
なお日本弁護士連合会と日本司法書士連合会で定められている報酬の上限は以下の通りですので参考にしてください。
定められた報酬の上限を上回るような費用を大幅に請求しているような事務所には依頼しないよう注意しましょう。
項目 | 弁護士 | 司法書士 |
---|---|---|
解決報酬 | 1社20,000円 | 1社50,000円 |
債務の減額報酬 | 10% | 10% |
訴訟によらない過払い金回収報酬 | 20% | 20% |
訴訟による過払い金回収報酬 | 25% | 25% |
手続き完了までの期間は弁護士の方がスムーズ
債務整理の手続きが完了するまでの期間は案件によっても異なりますが弁護士のほうがスムーズに終わるケースが多いです。
たとえば破産手続きに関して裁判所によっては、代理人になれる弁護士であれば即日面接制度が利用できるため申し立てから3、4ヵ月ほどで手続きが完了します。一方で代理人になれない司法書士では即日面接ができないため6ヵ月ほどの時間を要します。
また、裁判所を通さない任意整理であっても相手側から訴訟を起こされる可能性があるため、司法書士に頼んでいたが結局弁護士に依頼せざるを得なくなったということになりかねません。
そうなれば新たに弁護士を探す必要があり二度手間なうえ、手続き完了までの期間が長引きますし、費用も余分にかかってしまいます。
債務整理の手続きが長引くほど依頼者には精神的にも負担がかかるので、できるだけ早く手続きを完了させるためにも弁護士に依頼するのがおすすめです。